ブルーロックは2018年に「週刊少年マガジン」で連載された金城 宗幸氏によるマンガが原作のアニメ。2022年10月に放送されました。
2024年4月19日には、『劇場版ブルーロック -EPISODE 凪-』の公開を予定しています。
史上最もイカれたサッカーアニメともいわれる『ブルーロック』ですが、どんな面白さがあるのでしょうか。
デスゲームのような新感覚
サッカーの才能を認められた少年たちが集められたブルーロックプロジェクトは、日本をW杯優勝に導くストライカーを養成し、脱落者は永久に日本代表選手へのチャンスが失われるというもの。
少年たちはそんなリスクを背負いながらブルーロックプロジェクトに立ち向かっていくのですが、夢を追ってサッカーをやっている少年たちにはやはり残酷です。
例えば、1話から天才サッカー少年といわれていた吉良くんが、潔に蹴落とされて日本代表への道を断たれたシーンは誰もが驚いたはず。
人当たりがよく快活、これから力を合わせて乗り越えていくのだろうなと好印象の吉良くんでしたが、まさかの脱落し人格が崩壊するシーンがリアルで、このストーリーの恐ろしさを物語っていました。
個性豊かな登場人物
『ブルーロック』に登場するキャラはそれぞれが強烈な個性を放ち、彼らの信念・能力・思惑など絡み合って物語が進んでいくことも面白さにつながっています。
サッカーが上手いことは大前提で、一部キャラの特徴を紹介します。
潔世一(いさぎよいち)
本作の主人公。普段は仲間を思いやる性格でチームワークとエゴで葛藤するけど、エゴをむき出しにする瞬間の顔はとても残酷。そこがまたいいです。
蜂楽廻(ばちらめぐる)
潔の才能にいちはやく気がついた少年。ノリが軽く途中までは何を考えているかわからず不気味な存在だったが、潔のよき理解者。
千切豹馬(ちぎりひょうま)
「お嬢」と呼ばれる中性的な美少年。スポーツに邪魔そうな髪型ですが、彼の圧倒的なスピードで駆け抜ける姿が引き立っています。
凪誠士郎
やる気のない天才。ご飯食べてる途中にめんどくさくなって食べることをやめるほど、とにかく面倒くさがりというのがアイデンティティ。ブルーロックでの出会いを通して心に熱を帯びていく様子から目が離せません。「エピ凪」では主人公ですね。
御影玲王(みかげれお)
凪のサッカーの才能を見出し、ともに日本一を目指す少年です。めんどくさがりの凪の世話をしていますが…彼を「宝物」といい執着しています。「エピ凪」では凪とともにメインキャラとして登場します。
絵心甚八(えごじんぱち)
ブルーロックの主催者。少年たちに残酷な運命を与えるが、数々の名言に思わずハッとさせられます。
日本サッカーを風刺する発言
- 「世界一のストライカーになることよりも、こんなサッカー後進国のハイスクールで一番になる方が大事か?」
- 「いいか、日本サッカーの組織力は一流だ 他人を思いやる国民性の賜物と言える でもそれ以外は間違いなく二流だ」
- 「今、日本が世界一になるために最も必要なのは、11人のチームワークじゃない たった1人の英雄なんだよ」
このように、ブルーロック主催者の絵心による痛烈な日本サッカー風刺も新鮮です。
実はアニメではカットされるような過激発言もあります。サッカーファンであれば反発したくなるような表現もあるかもしれません。
心動かされる名言も
- 「過去なんかどーでもいい! 俺が見たいのはお前の“今”だ!!」(潔世一)
- 「正しい選択をするんじゃなくて選んだ道を正解にするんだ」(蜂楽廻)
- 「真に戦う人間にのみ”運”は平等に降り続ける」(絵心甚八)
- 「“たまたま”勝つな 勝つべくして勝ち奪れ」(絵心甚八)
- 「才能という熱い原石は 磨かなければ自己満足のゴミと化す」(絵心甚八)
- 「ブチ抜くこの瞬間だけ俺は俺を信じていられる!!!」(千切豹馬)
限界突破のようなシーンが多い『ブルーロック』には、勢いのある名言が多いんです。
イカれた作品とだけあって、既成概念を覆される名言もあります。
背中を押すというより、見えない糸で魂を引っ張られるような感覚です。
かっこよすぎる覚醒シーン
メインキャラには必ずといっていいほど覚醒シーンが訪れるのですが、その瞬間の表情・セリフ・演出にはとても迫力があります。
特に瞳から放たれるオーラがなんとも魅力的。
「あ!きたきたコレを待っていた!」となります。
なんとも言えない表情
サッカー人生を賭けたプロジェクトの中で行われるゲームは、心が痛むものもあります。
例えば負けた中からメンバーを引き抜かれ取り残されたり、元チームメイトを蹴落としたり。
悔しいし責めたいけど、どうにもできない、そんな少年たちの葛藤の表情に心を揺さぶられます。
心理描写も緻密に描かれており、ただイカれているだけのサッカーアニメではありません。