京セラ美術館で開催されている、マリー・ローランサンとモード展へ行ってきました!
1920年代のパリの芸術界を彩ったアーティストであるマリー・ローランサン。
パステルカラーを基調とした淡い色遣いでエレガント女性の作風が印象的です。
ジョルジュ・ブラックやパブロ・ピカソに影響を受けたキュビストの一人で、前衛的(※アバンギャルド)な芸術と言われています。
※アバンギャルド…芸術活動を通じて文化の推進と探求を試みる作家や芸術家
今回は、マリーローランサンとモード展の感想や一部の作品、お土産情報を紹介します!
マリーローランサンの作品
ここでは、マリーローランサンの印象的な作品を紹介します。
ヴァランティーヌ・テシエの肖像
青いドレスを纏った優雅な女性は、当時ジャン・ルノワール監督の『ホヴァリー夫人』で主役を務めていたテシエを描いています。
斜めに流した腕と脚が美しさを一層引き立て、見る者を惹きつける作品です。
シャネル嬢の肖像
ココ・シャネルに受け取り拒否をされたエピソードで有名な作品です。
当時、マリー・ローランサンと共にパリで活躍していたココ・シャネル。
おそらく、当時目まぐるしい活躍を見せたシャネルが、自分の思っている姿と肖像として描かれた姿の違いが気に入らなかったのだろうと言われています
1883年生まれで、当時のパリで活躍する女性として共通点の多い2人でしたが、この作品を元に不仲になってしまいます。
二人の姉妹(サーカスにて)
マリーローランサンの絵画らしい淡い色調の中でも、ところどころ黒い線が主張しています。
キュビスムの影響を受けた作品ですね。
キュビスムの要素を取り入れることで独自の作風に一層磨きが掛っています。
線の使い方一つでカーテンのボリュームや人の動きに躍動感が生まれているとわかります。
白い羽飾りの黒帽子をかぶった乙女
マリーローランサンの描く女性像は、お洒落なファッションに身を包んでいることが多いです。
不仲にありながらもシャネルを認めていたマリーローランサンは、作品の中にもシャネルにインスピレーションを受けたファッションの女性が登場します。
大ぶりの髪飾りや帽子が描かれていることがそれをよく表しています。
マリーローランサンとモード展は面白い!
波乱万丈な人生を生きたマリーローランサン。
時代と共に変わりゆく作風に注目するのも楽しいです。
淡い色合いが多かった作品が、このように鮮やかな色を使うようになって行くのです。
また、マリーローランサンと共に前衛に携わった芸術家たちの作品も一部展示されています。
他の芸術家の存在によって、マリーローランサンの活動も影響を受けていたことでしょう。
当時のパリの不穏な空気が漂う中で感じられる芸術活動の躍動感に触れることができます。
マリーローランサン展はお土産がとってもおしゃれ!
マリーローランサンの絵は芸術的でありながらおしゃれさのある作品が多いです。
そんな絵画のグッズが、おしゃれじゃないはずがありませんね!
他にもファッション業界を牽引したアーティストたちのグッズも販売されています。
乙女心がくすぐられる物が多かったです。
筆者が購入したのは、ジョルジュ・バルビエがフランスのモード誌『ガゼット・デュ・ポントン』の表紙を飾ったイラストが描かれたコースター(税抜き1800円くらい)
と、ポストカード(税抜き300円くらい)です!
他にもクリアファイルやノートなどの文房具、ハンカチなど様々なグッズがありました。
お友達へのプレゼントでも喜ばれること間違いなしです!
所要時間や混雑状況は?
所要時間
マリーローランサンとモード展は、じっくり見てもおおむね1時間ほどで回りきることが出来ました。
常設展や他の企画展を見たい場合でも時間に余裕はあります。
混雑状況
GW前の日曜日に訪れましたが、あまり混雑しておらずじっくりと作品の堪能ができました。
入場時も全く並んでいません。
当企画展の終了前は混雑することも予想されます。
心配な方は、事前にオンラインチケットを購入するといいでしょう。
マリーローランサンとモード展まとめ
マリーローランサンとモード展は、柔らかな印象の絵画の中に芯の強さを感じられるマリーローランサンの作品を楽しむことができます。
1920年代のパリを彩った芸術家たちとの関係に触れると、作品に一層深みが増すでしょう。
アート好きさんだけではなく、ファッションが好きな方にも非常におすすめの企画展です。
6/24~名古屋でも開催される予定です。
ぜひ足を運んで、様々な角度からモードの原点を見てはいかがでしょうか。
マリーローランサンとモード
会期:2023年4月16日(日)~2023年6月11日(日)
会場:京都市京セラ美術館
展示室:本館 北回廊1階
住所:京都府京都市左京区岡崎円勝寺町124
時間:10:00~18:00
休館日:月曜日
※月曜日が祝日の場合は開館
観覧料:一般 2,000円(1,800円)
大高生 1,500円(1,300円)
中小生 700円(500円)
※未就学児は入場無料
※( )内は前売・団体料金、団体は20名以上
※障がい者手帳等を提示の方は本人及び介護者1名まで無料(確認できるものを要提示)
TEL:075-771-4334
URL:https://www.ktv.jp/event/marie/