旅行という言葉を聞くとワクワクしますよね。
コロナによる規制が緩和され、念願の旅行を計画している方もいるのではないでしょうか。
中には、飛行機に乗るのが初めてで不安という方もいるでしょう。
この記事では、飛行機の注意点を解説します。
実際にCAとして多くの乗客と接して、受けることが多かった質問を中心にお伝えします。
是非、飛行機に乗る前にチェックしてみてください。

搭乗から離陸まで

出発から離陸後数分間は席を立てない

出発から離陸して安全な高度に到達するまで、『ベルト着用サイン』が点灯します。
その間はお手洗いに行くこともできなければ、上の手荷物入れから荷物を取り出すこともできません。

このサインは飛行機が不安定な状態にあるとき、乗客やCAの身に危険が起こらないよう着席を要請するためのものです。
気流の影響による突然の揺れや、地上走行中のブレーキなど、何が起こるか分かりません。
そのため、ベルト着用サインが点灯している間は着席し、シートベルトを締める義務があります。

天気が悪く気流が不安定な時は、離陸した後も30分以上ベルト着用サインがつきっぱなしなんてこともあります。
初めて飛行機に乗るときは、お手洗いは搭乗する前に済ませておくのが安心です。
また、搭乗後は身の回りの準備をあらかじめ済ませて出発に備えましょう。

 

搭乗後の座席は変えられない

基本的に、飛行機への搭乗後は座席変更ができません。
同行者と席が離れていても、他の乗客との座席交換は不可能です。
まれに他の乗客の好意で座席交換ができることもありますが、CAは仲介に入れないことがほとんどです。

しかし、空席には移動できることもあります。
移動できる場合とできない場合があるため、空いている座席に移動したい場合は、CAに声をかけましょう。
座席に不安がある方は、チェックインの時点で地上係員に問い合わせると分かりやすく説明してもらえます。

 

手荷物関係

非常口座席は荷物が置けない

飛行機には、非常口座席と呼ばれる座席があります。
分かりやすく言うと、非常口が横にあり、前に座席がない列です。(小型の飛行機は例外もある)
手荷物は前の座席の下に入れる方も多いですが、前に座席がない非常口座席は、座席上の手荷物入れのみ使うことができます。
これには、荷物が緊急時に脱出の妨げにならないためというれっきとした理由があります。
その他にも荷物が置けない場所は多数あるため、CAさんに声をかけられたときは従いましょう。

持ち込めないものがある

飛行機には、持ち込むことができないものが多くあります。
ナイフなどの刃物類は分かりやすいですが、コードレスアイロンなども対象となります。
持ち込み制限品についてはこちらを参照にしてみてください。
なお、これらは保安検査場で没収されるものなので注意しましょう。

利用する荷物入れの場所は自由

飛行機に持ち込んだ荷物は、頭上にある手荷物入れに収納できます。
しかし、座席毎の荷物入れの場所は指定されていません。
そのため、自分の座席に他の乗客の荷物があることもあります。
荷物が入らない場合は、周囲の荷物入れの空きスペースを探すか、小さいものであれば前の座席の下に入れることもできます。

入りきらない荷物は取り降ろされる可能性がある

飛行機の予約が満席で、それぞれの乗客がギリギリの大きさの荷物を持って搭乗すると、手荷物入れの空きスペースがなくなることがあります。
その場合、入らない手荷物を受託手荷物として貨物に預けることになります。
この手続きに時間を要すると、遅延の発生につながるでしょう。
預けられる手荷物は、受託手荷物として預けておくと安心です。

 

機内での過ごし方

サービス中寝ていたらどうなる?

早朝便や日頃の疲れで、つい飛行機内で寝てしまうこともあるでしょう。
サービス中に寝ている方は、基本的には起こされません。
航空会社やCAさんによっては、うたた寝程度なら声をかける 可能性もあります。
「欲しかったけど寝てしまった…」という方は、呼び出しボタンなどでCAを呼びましょう。

お酒の飲み過ぎに注意

お酒好きな方は、初めての飛行機で飲むお酒を楽しみにしているかもしれません。
しかし、飛行機内での飲酒には注意が必要です。
高度が高い場所にいると、気圧などの影響でお酒の周りが早くなります。
そのため、通常と同じ量のお酒を飲んでいても体の不調が現れる可能性があります。
心配した様子でCAに声をかけられたら、アルコールを控えるべきでしょう。

 

こんな時はどうする?

空港で忘れ物をしたら

旅行は移動が多いため、うっかり忘れ物をすることもあるでしょう。
しかし落ち着いて行動することが大切です。
ここでは、忘れ物をした時の対応方法をお伝えします。

出発前に気がついた

出発前に気がついた場合は、時間に余裕があれば係員が捜索できます。
忘れ物に気づいたら速やかにCAに伝えましょう。
自分でロビーへ戻って探すことはできないため、置いてきたであろう場所を正確に伝えることで早い発見につながります。

出発後に気がついた

自分で遺失物の問い合わせをする必要があるため、CAに確認するか自身で連絡先を調べましょう。
この場合、問い合わせ先は航空会社ではなく空港になります。

機内で物を失くした

機内で物を失くした場合は、CAに相談しましょう。
捜索を手伝ってもらえることもありますし、見つからない場合は他の部署に引き継いでもらえます。
機内での紛失や忘れ物に関して問い合わせるのは、利用した航空会社です。

 

まとめ

初めて飛行機に乗る際の注意点をお伝えしました。
飛行機は、新幹線やバスとは違った規定があります。
しっかりと下調べをした上で登場することで、スムーズに移動できます。
非日常を味わうことのできる空間にもなるため、機内での時間を楽しんでくださいね。